音楽を面白くする、これをどんな風に捉えればよいだろう…
演奏を聴いて何かを感じる、心を動かされる
これは聴く人によって各々違う印象になるので聞き手の自由に任せるとして
演奏者が演奏する時に使う様々な手法
例えば音色やテンポを変えることで、弾き方に変化をつけられるし
弓を弦に乗せる圧力や、動かす速度で音の出かたを工夫するなど
考えればアイディアが色々と浮かんでくるが
大切なことは、楽譜に書いてある情報を漏らさず読み取って実現する力を養うことがバイオリンの上達に不可欠であることは間違いない。
楽譜には音符のほか、強弱や速度、どのように演奏すべきかまで細かく記載されており
指示の全てに従って演奏するテクニックと知識が演奏者には求められている。
それが出来たうえで
さらに自分はこの曲で何を表現したいのか、そのためにどのような演奏をすべきかという要素も加えつつ曲を仕上げるのがプロの演奏家というものだと思う。
それぞれの曲が書かれた時代、国によって本当に様々な名曲があり、
それらを巧みに演奏するヴァイオリニストは多いけれど
演奏を聴くだけで弾き手が誰なのか分かるような演奏家はめったにいない…が確かに存在するのだ。
そしてそんなヴァイオリニストからは
単に楽譜通りに演奏しているだけではない何かが感じられる。
醸す雰囲気、独特な間の取り方や
音を伸ばす時のヴィヴラートのかけ方、フレーズの処理、音程感覚などが聞き手の印象に強く作用するのだろうか。
ひたすら甘美な音色、鋭く研ぎ澄まされながらも何故だか聴いているうちに切なくなる音色、
あたたかく包み込むような太い音色
何故こうもヴァイオリンは人の心を掴んで離さないのだろう。
リョウコ先生のつぶやきでした。